家庭内暴力の連鎖
中学生二年になった姉は、不良になりました。
毎日たまり場に行き、帰ってきません。
母が帰ってきても、朝、味噌汁と大量のご飯を用意するだけ。
祖母のお世話も父しかしません。
昼間祖母は放置され、おしめもびしょ濡れ。
見かねて、私が見様見真似でおしめを変えるようになりました。
昔の布おしめで巻きおしめで、最後ナイロンのおこしを巻く方法です。
父が仕事から帰っても私と祖母しかいません。
母はいつも自分の実家にいます。
遅くに母と妹が帰宅し、朝の味噌汁と黄色いご飯が出ます。
急いで作ったまずい煮物も追加されることもあります。
父のイライラがつのるのでしょう。
「いつも、どこをほっつき歩いているんだ!」
怒りだします。
いつも母は謝ることもせず、ふてくされた態度を取ります。
そのうち、父の平手がさく裂し、母が金切り声で泣き叫びます。
そうして、父が飲みに出ていくのです。
父が飲んで帰った頃に帰宅した姉と出くわした時は大変です。
「この、不良娘!」
姉も平手打ちされます。
ただ姉は自分が悪いのはわかっているので黙っていました。
姉も父も、家に帰るのが嫌になっていたのです。
姉から母にの暴力もありました。
母が祖母に嫌がらせ行為をした時です。
母は、わざと寝たきりの祖母の手の届かない所へ、水を置いたり食事を置いたりするのです。祖母は大きい声が出せません。
それをみたら私は祖母の手の届く所に置きなおします。
姉はそれをみると、母を捕まえて、殴っていました。
「こいつは人間の屑だ。」
父も同様でした。
そしてやられた母が今度は私に来ます。
ねちねち、文句を言いながらついてきて私を軽く蹴ったり、こついたりします。
それは私が中学生になるまで続きました。